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揚げ物の食べ過ぎは健康に影響するかもしれません

ひろむん式 不健康になる調理法とその対策

AGEs・アクリルアミド・酸化した油の健康影響と対策

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調理由来の有害物質を知る

私たちが日常的に行う調理過程では、様々な化学反応が起こり、時に健康に悪影響を及ぼす物質が生成されることがあります。このブログでは、調理によって生じる3つの主要な有害物質「AGEs(終末糖化産物)」「アクリルアミド」「酸化した油」について解説し、それらを減らすための具体的な対策を紹介します。

AGEs
(終末糖化産物)

タンパク質と糖が結合してできる物質で、老化促進や様々な疾患リスクを高めます

アクリルアミド

高温調理で生成される発がん性物質で、特に炭水化物を多く含む食品で発生します

酸化した油

繰り返し使用した油や高温加熱された油に含まれる有害物質で、様々な健康リスクを高めます

終末糖化産物(AGEs)の健康影響

AGEsとは

終末糖化産物(AGEs:Advanced Glycation End Products)は、タンパク質と糖が結びついてできる物質です。体内で血糖値が高い状態が続くとタンパク質が糖と反応(糖化)してAGEが生成され、老化の促進や組織の損傷につながります。AGEsは「老化を進める原因物質」とも呼ばれ、動脈硬化、心筋梗塞、脳梗塞、腎臓病、骨粗鬆症、認知症など様々な病気のリスクを高めることが知られています。

AGEsが発生しやすい調理法

食品中のAGE量は調理方法に大きく左右されます。高温の乾燥熱を使う調理(例えば焼く、炒める、揚げる)ではAGEsが大量に生成されます。肉や魚をグリルやフライパンで焼いたり揚げたりすると表面が褐色になりますが、これはメイラード反応(糖とタンパク質の反応)によるもので、高AGE食品の典型です。

AGEsが多い食品例:

  • ステーキ、焼き鳥、唐揚げなど高温調理した肉類
  • ベーコンやソーセージなどの加工肉
  • ポテトチップス、フライドポテト
  • こんがり焼いたパンケーキ

一方、水を使った調理(煮る、蒸す、茹でる)では温度がそれほど上がらず、食品中のAGE生成はごく少量に抑えられます。

AGEsを抑える調理法と対策

AGEの摂取を減らすには、調理過程での発生を抑える工夫が有効です。ポイントは「低温・短時間・水分・酸」です:

低温調理・湿式調理を心がける

食品は高温で長時間加熱しすぎないようにし、炒めるより蒸す、焼くより煮るといった方法を選ぶことでAGE生成を大幅に減らせます。

過度な焦げ目を避ける

焦げや極端なきつね色になるまで加熱する過程でAGEが急増するため、トーストや焼き菓子は薄いきつね色程度にとどめ、過剰な焼き色や焦げが付かないよう注意します。

酸性の調味料を活用する

肉や魚を焼く・揚げる前に酢やレモン汁に20~30分漬け込むと、調理中にできるAGEをかなり抑制できることが分かっています。

高AGE食品を控える

ファストフードやスナック菓子、加工食品にはAGEが多く含まれがちです。できるだけ新鮮な食材をシンプルに調理した料理を優先しましょう。

アクリルアミドの健康影響

アクリルアミドとは

アクリルアミドは、デンプンを多く含む食品を高温(おおむね120℃以上)で調理した際に生成する有害な化学物質です。食品中のアミノ酸(主にアスパラギン)と糖が高温下で起こすメイラード反応によって生じ、揚げる・焼く・焙煎するといった加熱で発生しやすいことが知られています。

アクリルアミドが多い食品例:

  • フライドポテト、ポテトチップス
  • カリカリに焼いたトースト
  • ビスケット、クラッカー
  • 炭水化物を多く含む食品をカリッと加熱調理したもの

健康への影響

アクリルアミドは動物実験で神経毒性や発がん性が報告されており、国際がん研究機関(IARC)によって「人に対しておそらく発がん性がある(Group 2A)」物質に分類されています。実際、人の食品中アクリルアミド摂取による健康被害が直接確認された例はまだありませんが、それでも「長期間にわたり摂り続けると健康に悪影響が生じる可能性がある」と国際機関は警鐘を鳴らしています。

アクリルアミドが発生する調理法

アクリルアミドは食品中のデンプンや糖分を多く含むものを高温かつ乾燥した状態で加熱するほど多く発生します。具体的には揚げ物(フライ)、炒め物、オーブンでの焼き物、トースト、焙煎などの調理がリスク要因です。揚げ時間や焼き時間が長くなり食品が濃いきつね色~褐色になるほど含有量が高くなる傾向があります。

特にじゃがいもはアクリルアミドが発生しやすい食品で、ポテトチップスやフライドポテトが代表例です。反対に水分を多く使う調理、例えば茹でる、蒸すなどではアクリルアミドはほとんど生成しません。同じじゃがいもでも、揚げる・焼くと生じますが、茹でたじゃがいもにはアクリルアミドはほぼ検出されないことが確認されています。

アクリルアミドを減らす対策

アクリルアミドの摂取を減らすには、調理法の工夫で食品中の生成量を抑えることが重要です。以下のポイントに留意しましょう:

「揚げる・焼く」より「蒸す・茹でる」

加熱調理ではできるだけ水分を使う方法を選ぶと安全です。炒め物や揚げ物よりも、茹で料理や蒸し料理の方がアクリルアミドは格段に少なくなります。

過度な加熱を避ける

食品を長時間加熱したり、焦がしたりしないよう注意します。ポテトチップスやフライドポテトは色が濃くなるほどアクリルアミド量が増えるため、揚げ過ぎないことが重要です。

下処理でアクリルアミド前駆物質を減らす

家庭で揚げ物や炒め物をする際は、材料を水にさらす・下茹でする工程を加えてみてください。例えばフライドポテト用のじゃがいもは切ったあと水にしばらく浸けて表面のでんぷん質を落としてから調理すると効果的です。

食品の保存と選択

じゃがいもを低温(冷蔵庫)で保存すると糖分が増えてしまい、調理時にアクリルアミドが生じやすくなります。そのためじゃがいもは冷蔵せず冷暗所に保存しましょう。

酸化した油の健康影響

油の酸化とは

油は空気中の酸素や熱、光などに触れると酸化反応を起こします。特に高温での加熱調理や繰り返し使用によって油の酸化は急速に進行し、過酸化脂質やアルデヒド類などの有害物質が生成されます。これらは食品の風味や栄養価を低下させるだけでなく、健康にも悪影響を及ぼす可能性があります。

健康への影響

酸化した油に含まれる過酸化脂質やアルデヒド類は、体内で酸化ストレスを引き起こし、細胞膜や遺伝子を傷つける可能性があります。長期間にわたって酸化した油を摂取し続けると、動脈硬化や心血管疾患、炎症性疾患、さらにはがんのリスクを高める可能性があることが研究で示唆されています。

油が酸化しやすい調理法

油の酸化は以下の条件で特に進行しやすくなります:

油の酸化を促進する要因:

  • 高温での加熱(特に発煙点を超える温度)
  • 長時間の加熱(30分以上の連続加熱)
  • 繰り返しの使用(同じ油での複数回の調理)
  • 空気との接触(大きな表面積での加熱)
  • 金属イオンの存在(鉄製調理器具の使用)

特に揚げ物は、高温で長時間油を加熱するため、油の酸化が最も進みやすい調理法です。また、炒め物も高温で油を使用するため、酸化のリスクがあります。

酸化した油の摂取を減らす対策

油の酸化による健康リスクを減らすには、以下の点に注意しましょう:

適切な油の選択

高温調理には発煙点の高い油を選びましょう。オリーブオイルやごま油などの風味豊かな油は低温調理に、サラダ油やキャノーラ油などは高温調理に適しています。

適切な温度管理

油を発煙点以下の温度で使用し、煙が出始めたら温度を下げるか、新しい油に交換しましょう。揚げ物の適温は160〜180℃程度です。

油の再利用を控える

揚げ物に使った油の繰り返しの使用は避けるか、最小限にとどめましょう。色が濃くなった油や粘度が増した油は酸化が進んでいるサインです。

油の保存方法

開封した油は冷暗所で密閉保存し、空気、光、熱から守りましょう。特に不飽和脂肪酸を多く含む油(亜麻仁油など)は冷蔵保存が理想的です。

抗酸化物質の活用

調理時にハーブやスパイス(ローズマリー、タイムなど)を加えると、含まれる抗酸化物質が油の酸化を抑制する効果があります。

低温調理法の活用

蒸す、茹でる、煮るなどの水分を使った調理法や、低温でのオーブン調理は油の酸化が少なく、健康的な選択肢です。

まとめ

調理由来のAGEsやアクリルアミド、酸化油は日々の工夫で大きく低減できます。「高温」「焦げ」「古い油」を避け、「低温」「短時間」「水分・酸」「新鮮な油」を意識することが健康的な調理のキーワードです。実践可能な範囲で調理法を見直し、知らず知らず蓄積しがちな有害物質の摂取を減らすことが、将来の健康リスク低減につながります。今日からできる範囲で、無理なくヘルシーな調理習慣を取り入れてみましょう。