アクリルアミドの健康影響
アクリルアミドとは
アクリルアミドは、デンプンを多く含む食品を高温(おおむね120℃以上)で調理した際に生成する有害な化学物質です。食品中のアミノ酸(主にアスパラギン)と糖が高温下で起こすメイラード反応によって生じ、揚げる・焼く・焙煎するといった加熱で発生しやすいことが知られています。
アクリルアミドが多い食品例:
- フライドポテト、ポテトチップス
- カリカリに焼いたトースト
- ビスケット、クラッカー
- 炭水化物を多く含む食品をカリッと加熱調理したもの
健康への影響
アクリルアミドは動物実験で神経毒性や発がん性が報告されており、国際がん研究機関(IARC)によって「人に対しておそらく発がん性がある(Group 2A)」物質に分類されています。実際、人の食品中アクリルアミド摂取による健康被害が直接確認された例はまだありませんが、それでも「長期間にわたり摂り続けると健康に悪影響が生じる可能性がある」と国際機関は警鐘を鳴らしています。
アクリルアミドが発生する調理法
アクリルアミドは食品中のデンプンや糖分を多く含むものを高温かつ乾燥した状態で加熱するほど多く発生します。具体的には揚げ物(フライ)、炒め物、オーブンでの焼き物、トースト、焙煎などの調理がリスク要因です。揚げ時間や焼き時間が長くなり食品が濃いきつね色~褐色になるほど含有量が高くなる傾向があります。
特にじゃがいもはアクリルアミドが発生しやすい食品で、ポテトチップスやフライドポテトが代表例です。反対に水分を多く使う調理、例えば茹でる、蒸すなどではアクリルアミドはほとんど生成しません。同じじゃがいもでも、揚げる・焼くと生じますが、茹でたじゃがいもにはアクリルアミドはほぼ検出されないことが確認されています。
アクリルアミドを減らす対策
アクリルアミドの摂取を減らすには、調理法の工夫で食品中の生成量を抑えることが重要です。以下のポイントに留意しましょう:
「揚げる・焼く」より「蒸す・茹でる」
加熱調理ではできるだけ水分を使う方法を選ぶと安全です。炒め物や揚げ物よりも、茹で料理や蒸し料理の方がアクリルアミドは格段に少なくなります。
過度な加熱を避ける
食品を長時間加熱したり、焦がしたりしないよう注意します。ポテトチップスやフライドポテトは色が濃くなるほどアクリルアミド量が増えるため、揚げ過ぎないことが重要です。
下処理でアクリルアミド前駆物質を減らす
家庭で揚げ物や炒め物をする際は、材料を水にさらす・下茹でする工程を加えてみてください。例えばフライドポテト用のじゃがいもは切ったあと水にしばらく浸けて表面のでんぷん質を落としてから調理すると効果的です。
食品の保存と選択
じゃがいもを低温(冷蔵庫)で保存すると糖分が増えてしまい、調理時にアクリルアミドが生じやすくなります。そのためじゃがいもは冷蔵せず冷暗所に保存しましょう。